「スキップとローファー」で他人を雑に扱い・自分が雑に扱われがどの登場人物でも一貫してる理由は「システムに対して個人は受け身」であることを示してるのではないかと思う

※スキップとローファーのネタバレあります

「自分が雑に扱われた」だけだったら本人視点だと「悪」にならないという点で楽なのに「他人を雑に扱う」とセットの描写である理由は「システムの方を動かせないから」だと思う
1・2巻を読んだので自分が把握した範囲で思ったことを書くと、スキップとローファーは高校みたいな個人が所属することについて強制力が高めのシステムに対して「個人は受け身にならざるを得ないから逆説的に自分は他人を雑に扱い・自分は他人に雑に扱われる」という、メタ視点で「システムが絶対→個人が雑になる」と因果関係が逆転した「雑さに対してある種の公平な描写」になってるんじゃないかと私は思ってる。
だからいじめのように片方が一方的に攻撃するような描写にならず心の声で不満を言ってる程度の描写が度々出てくるのだと私は勝手に思ってる。

システムの強固さが絶対ではなくなったとき個人は丁寧になるんじゃないかと思う
スキップとローファーでもしシステムが絶対じゃなくなったらそのときはメタ的に個人も連動して他人を丁寧に扱い・自分も丁寧に他人から扱われる世界になるんじゃないかと私は勝手に思ってる。