葬送のフリーレンの一級魔法使い試験編が初期の話より評価が割れてるらしいのはテーマに「引き際」が含まれてるからだと思う

※葬送のフリーレンの一級魔法使い試験編・黄金郷のマハト編のネタバレあります

「引き際がわからない程ガキじゃないだろう」が煽りではないことが面白いと思った
創作物で男性キャラが女性キャラと戦闘で退く・逃げることを勧めるときは大抵の場合は「女だからって舐めるな」のやり取りとセットで女性の力を示す意図で描写が入ることが多いと思うしリヒターとラヴィーネの会話でも煽り合いがあったけど、煽りではなく「現状を踏まえた事実として」脱出用ゴーレムを使うことをリヒターがラヴィーネに勧めてるシーンがあった(その直前にリヒター本人も使ってる)ことが「舐めてない」パターンで男性キャラが女性キャラに退くことを勧めてるシーンは自分にとって斬新だったから面白いと感じたと思う。
上で書いたことと矛盾みたいになるけど、女性キャラ・男性キャラの煽り合いと女性が力を発揮する流れについて私は好きな方だと思う。

脱出用ゴーレムは魔法使いが意図的に開発した道具であることも面白いと思った
一級魔法使いのレルネンは本人のセリフで「引き際をわきまえてたからこの年齢まで生きられた」と言ってることから、魔法使いの試験と黄金郷のマハト編は「リスクを想定する・引き際を正確に判断すること」を肯定的な文脈であることも自分にとって面白かったと思う。
少年漫画だとリスク度外視で突っ込むことに肯定的な文脈の物語も多いから、リスクを想定することを当然のようにする文脈であることが自分にとってむしろ斬新に感じたと思う。