銀英伝のラインハルトは「当事者」視点・ヤンは「自他の区別」視点のキャラだと思う

ラインハルトは「当事者意識が高く自他の区別が曖昧」・ヤンは「当事者意識が低く自他の区別がはっきりしてる」点が真逆なんだと思う
ラインハルトがキルヒアイスを亡くしたときにそこまで精神的にダメージを受けた理由について「ラインハルトの当事者性(判断ミス)以外の理由が存在するか」どうかを自分の想像になるけど考えてみたら、ラインハルトは元々「メタ的にキルヒアイスと自他の区別が曖昧で自分と同一人物であるかのようにキルヒアイスと一心同体の状態だった+自分判断ミスで亡くした」という「2つの条件」が重なったことで、「当事者として判断ミスの責任+自我の仮託先であるキルヒアイスを亡くして自分のアイデンティティが崩壊する」という当事者視点で最大のダメージを受ける失敗イベントになったんだと私は思ってる。

ヤンは自他の区別がはっきりしてるキャラだから「他人に干渉できなかった」ときの失敗で当事者として責任を負う構図があると思う
作中で「ヤン本人が自覚してる」失敗はジェシカとビュコックの死を回避できなかったことで、当事者意識が高い味方の人物に対してヤンが積極的に干渉できない(メタ的に当事者意識が低いから深入りできない)から「正論が通じず無法者のトリューニヒトに目を付けられないためにジェシカには表立って反論しないでもらう(生き残ることを優先するなら)」「ビュコックの内心を読み取って干渉して生き残る方を選んでもらう」という干渉ができなくて、自他の区別が曖昧で身内のような人物と距離感が近すぎたことが裏目に出るラインハルトと逆で味方でも「自他の区別がはっきりして距離感が遠いことが裏目に出る」ことがヤンが失敗するときのパターンだと私は思ってる。

追記
ラインハルトは子供のときゴールデンバウムに姉・アンネローゼを奪われたことの辻褄合わせのためにキルヒアイスに対して自他の区別がないレベルで精神的に同化することを無自覚に選んでたと私は思ってる。
自分の想像だけど、ゴールデンバウムと無関係にアンネローゼが完全に自由意志でキルヒアイスと恋愛した場合はラインハルト視点では「何も奪われてない」から、ラインハルトはキルヒアイスとアンネローゼの2人に対して自他の区別がはっきりした状態になったんじゃないかと思う。